「目を覚ましていなさい」と言われるイエスの言葉は、福音史家によって少し意味合いが異なっているように思います。
「目を覚ましていなさい」とは、常に、四六時中意識しているということではなく、日々の生活の中でいつも愛の実践をしなさいということでもなく、いつも祈りなさいということでもありません。
ここで問われているのは、仏教の教えでいうところの「色即是空(この世の全てのものは、みな虚しく消え去る)」。
つまり、この世のものは儚く消え去っていくが、神の言葉は決して滅びることがありません。
だから目に見えるものに身も心も捕らわれないで、本当に確かなもの、決して滅びないものに心の目を、しっかりと向けていなさいということです。
あなたの心の目は、いつも目覚めていますか。