みこころの月。紫陽花の美しい季節を迎えました。
いつも心のともしびホームページをご視聴くださいましてありがとうございます。
さて、今月は皆様にお知らせがございます。
心のともしび運動本部は、ハヤット神父が活動を始めてから70年という時を経て、その建物はかなり老朽化してきました。耐震という観点からも工事の必要性を指摘され、一旦仮事務所に移転することとなりました。
先週は引っ越し作業のため臨時休業させていただき、ご迷惑をおかけしましたが、おかげさまで何とか業務を再開できました。
仮事務所は、京都教区のご厚意により、歴史ある<カトリック西陣教会>の一角をお借りしています。 なお、当方の連絡先につきましては、電話番号も住所も従来のままで繋がりますので大丈夫です。どうぞご安心ください。
私たちがこれからも、いえこれまで以上に、ラジオ番組・機関紙・ホームページ等を通して神様の愛そのものである「み言葉」を伝え続けていくことが出来ますよう、変わらぬご支援と篤いお祈りを賜りますように、どうぞよろしくお願いいたします。
今月は洗礼者ヨハネについてのメッセージをお届けします。
*6月24日「洗礼者ヨハネの誕生日」*
教会が祝日として誕生日を祝うのは、イエス・キリスト、聖母マリアと洗礼者ヨハネの3名だけです。ヨハネは旧約最後の預言者であり、イスラム教でもナザレのイエスと並んで預言者として認められている存在なのです。
聖母マリアへの受胎告知の場面で、親戚のエリザベトがヨハネを身ごもり「もう六か月になっている」(ルカ福音書1章36節)と天使ガブリエルが語った言葉が根拠になっているのでしょう。イエスの誕生日であるクリスマスの6か月前に当たる6月24日がヨハネの誕生日と定められました。
クリスマスは、ヨーロッパで古くから太陽の力が弱くなる「冬至」の頃に祝われていた太陽神ミトラのよみがえりを願う祭と結びついて12月25日に祝われるようになりました。一方で、洗礼者ヨハネの誕生日は、「夏至」の祝祭日である「ミッドサマーデイ」と結びついて祝われるようになりました。
「らくだの毛衣を着、腰に革の帯を締め、いなごと野蜜を食べ物としていた」(マタイ福音書3章4節)。
洗礼者ヨハネの服装は、預言者エリヤを彷彿とさせるものです。人々はヨハネのもとに来て、罪を告白し、ヨルダン川で彼から洗礼を受けました。ヨハネはイエスの先駆者として水で洗礼を授けますが、あくまでも悔い改め(回心)に導くためであり、後から来られるキリストの洗礼は、聖霊による洗礼であることをヨハネは人々に告げます。
洗礼者ヨハネが宣べた「主の道を整え、その道筋をまっすぐにせよ(マタイ福音書3章3節)」という預言者イザヤの言葉(イザヤ書40章3節)を黙想したいと思います。ここで言われる「道」は、ユダヤ人にとっては、バビロン捕囚から解放されて、夢にまで見た都エルサレムに帰るための道でした。
私たちにとっては、イエス・キリストに向かう道です。障害物を取り除き、くねくね道をまっすぐにするためには、何を大切にし、何を手放し、どう行動すればよいのでしょうか。ヨハネの記念日に当たり、彼の呼びかけに応えて、ふさわしい心の準備を心掛けたいと思っています。
余談ですが・・・
6月24日は『ドレミの日』であることをご存じでしょうか?
1024年「洗礼者ヨハネの生誕祭」で歌う「聖ヨハネ賛歌」を指導していたイタリア人修道士グイード・ダレッツォが音階の呼び方「ドレミファソラシド」を考案したとされています。当時楽譜は存在せず、メロディは聴いて覚えるしかありませんでした。覚えられなくて苦労する人々のために、ダレッツォは音階に「ドレミ~」と名前をつけて、楽譜の原型も発明したのです。
心のともしび運動 阿南孝也