開催直前まで、種々雑多な問題を抱えた2020年東京オリンピック・パラリンピックが、漸く一年遅れで開幕しました。特に、コロナ感染緊急事態宣言下での開催は、残念ながら無観客での競技会という前代未聞の結果となりました。
しかし、"前代未聞だった"だけで終わるのではなく、「ピンチはチャンス」ではないでしょうか。このような前代未聞のオリンピックを経験するアスリートの方だけでなく、観戦する側の私たちも含め人間は皆、脆弱である事実を素直に認め、新たな明日に向けてのレジリエンスを学習する好機としてリセットしませんか。明日に向かって、脆弱さゆえに新たに生き直すことによって変貌する地球での生き方が芽生えてくる。それが進化であり、成長・発展であって、次世代の人への新しい展望になるのではないでしょうか。「何を馬鹿なゆめ物語を」とそんな声が飛んできそうですが、現代はもう宇宙旅行に行く時代です。これまで夢の世界だったことが現実になっているのです。
私達人類は、変えるのではなく、変わらなければいけない時代に入っているのです。正直、時代遅れの団塊世代にとっては、すごく"しんどい"時代になっています。だからと言って留まることも、停めることもできないのです。本音は、「止まって、あの日に戻って"ゆっくりしたい"」、そんな心の叫びが聞こえます。1964年の東京オリンピック開催前の日本を思い起こしてみれば、「同じ」ことを呟いていました。新しい時代、何事もすべての人に公平無私な心で誠実に努力していきましょう。
「一時の成功や失敗は、長い人生や、価値の多い生涯における、泡のようなもの」(渋沢栄一「論語と算盤」)だと思います。
人類が、五輪の"和"のように互いに違いを認め、受け入れ、繋がりの輪で優しい地球環境の中で活かされる事を願います。
まだまだ厳しい暑さが続きます。皆さまが心身ともにお健やかでありますようにお祈りします。
心のともしび運動 松村信也