イスラエル巡礼報告

2023年10月10日の会員さんへのお便り

*このお便りを記し、会員の皆様へお送りした後、イスラエルはとんでもない事態となりました。1日も早い停戦を願い、イスラエルとパレスチナの平和を祈ります*

 酷暑、台風、豪雨の厳しい夏がようやく過ぎて、実りの秋を迎えました。
 いつも心のともしび運動にご理解を賜り、ご支援くださいましてありがとうございます。

 私、阿南はこの8月、ガリラヤからエルサレムを訪れる聖地巡礼に参加してまいりましたので、感じたことを少しお便りさせていただきます。

 ガリラヤ湖を望む丘でミサに与り、舟に乗ることもできました。
 ヨルダン渓谷が陥没してできたガリラヤ湖は、海抜マイナス2百メートルの谷底にあり、しばしば強風に見舞われるそうです。この日も少し強めの風を浴びながら、イエス様が弟子たちを諭された、その同じ場所に立てた恵みに感謝することができました。

 ナザレは、現在ではにぎやかな街となっていますが、2千年前は3百名ほどが主に洞窟で暮らす小さな集落であったことが分かっています。

 マリア様のお住まいだったと考えられる地下洞窟の上に「受胎告知教会」が建てられていて、気品を感じさせる美しい大聖堂です。
 大天使ガブリエルが神のご計画を告知し、マリア様が「お言葉どおり、この身に成りますように」(ルカ福音1章38節)と受諾されたのも、聖家族の暮しの場所も地下洞窟だったと考えられているそうです。

 公生活に入られるまでの30年間、大工の仕事をされていたと考えられるイエス様は、どのような日々を過ごしておられたのでしょうか?

 2009年に、ナザレから30kmのマグダラの街で、シナゴーグ(ユダヤ教の会堂)を備えた2千年前の石造りの大きな集落遺跡が発見されて、現在発掘が進んでいます。もしかしたら、イエス様がこのマグダラの街作りや家の修理に従事しておられたかもしれないとの想像を膨らませながら、マグダラのマリアの出身地で発見された遺跡を眺めていました。

 エルサレム旧市街には、ヘロデ大王時代の城壁が見つかっています。オリーブ山、ゲッセマネの園をはじめ、城内のイエス様が十字架を担って歩まれた道や、イエス様がつけられた十字架やお墓の跡に建てられた聖墳墓教会で祈ることができました。

 一方で、随所に自動小銃を携えた兵士が監視する姿が見られ、パレスチナとユダヤ、アラブ諸国の対立が継続中であることを実感させられ、聖地に真の平和がもたらされますようにと強く祈りました。(巡礼で感じたことなど、ホームページでもう少しご紹介できるようにと考えております)

 皆様にお支えいただく「心のともしび運動」が、神様からいただいた使命を果たしていくものとなりますように、これからも努めてまいります。どうか変わらぬご支援とお祈りをよろしくお願いいたします。

 私たちは毎週、心からの感謝を込めてミサをお捧げし、皆様のためにお祈りしています。

心のともしび運動YBU本部
代表役員 阿南孝也
職員一同