真のサステナブルへ

2022年02月10日の会員さんへのお便り

 厳しい寒さの中、皆様いかがお過ごしでしょうか、お伺い申し上げます。

 コロナ禍になり殆ど車で遠出をする機会が無くなりました。また年齢とともに夜の運転や雨の日の運転を控えるようになり、そろそろ免許証返却の時が近づいたことを知らされます。勿論、高齢者運転の悲惨な事故が多発していることもあり、丁度迷っていたところでした。そんな折、幸か不幸かガソリンの高騰、2030年までにガソリン自動車を撤廃するというニュースも流れ、戸惑う気持ちを一掃したように思いました。

 過日、後期高齢の兄弟から「免許証返したよ」と知らせを受けました。ついこの間まで日常生活する上でどうしても必要だから"次の車検までもう少し"と話していたところでした。十数年前と比べ田舎の生活は、便利になりました。しかし、公共交通機関は、高齢者・弱者へ不便な状況を与えています。確かに、高齢者、弱者用に市内循環小型バスを走行する市区町村もありますが、現実はまだほんの一握りです。年齢とともに重い荷物を運ぶ、ちょっとした日用品を求めて遠くまで徒歩で行くのは、高齢者にとって厳しい重労働です。

 現代は日進月歩の先端技術に目を見張るものがあります。しかし、高齢者、弱者、小さな子供たちにとって、本当に便利で豊かな社会に発展してきたのでしょうか。

  

 最近毎日のように"SDGs"の言葉を見聞きします。このSDGsとは「人間、地球及び繁栄のための行動計画」として掲げられた目標です。立派なお題目だけで弱い人、貧しい人や隠れた人を置き去りにした、いかなる目標も真のサステナブル ディベロップメントのゴールSustainable Development Goalsではありません。具体的にそれらの目標が、全ての地球人に喜びを与えるものでないなら真のSDGsとは言えないでしょう。弱者の目線からも優しい人と地球の繁栄を目指して、今日からあなたにも出来ることから実践しませんか。

 さて、「心のともしび運動」はおかげさまで70周年を迎えました。本来ですと感謝ミサを皆様と共にお捧げしてお祝いするはずですが、ウイルス感染の先行きが不透明のため断念せざるを得ませんでした。どうかお祈りを通して共に喜んでいただければと存じます。

 長年のご支援を感謝申し上げ、皆様の上に神様の御恵みが豊かに注がれますようにお祈り申し上げます。

心のともしび運動 松村信也