今日の聖人は、二人とも12使徒ですが、彼らが聖書の中に登場する箇所は、殆ど記述化されていません。その一人、聖シモンは、リーダーとなった聖ペトロとは異なる人です。彼はカナンの人で、当時、熱心党に所属していたことから、仲間内で「熱心党のシモン」と呼ばれていました。"名は体を表す"と言われますように、事実、使徒の中でも非常に信仰の厚い人であったと伝えられています。
一方、ユダは裏切り者のユダとは違って、聖書によるとイエス様の親戚であったと言われる「タダイと呼ばれたユダ」のことです。彼は、現在の中東地域を中心に宣教活動に邁進したそうです。また彼は当時の人々の信仰を育み、力付けるために沢山の書簡を持って指導したと言われています。その短い書簡が「ユダの手紙」として残されています。後にこの二人は、共にペルシャで宣教活動していた時、何者かによって殺され殉教したと伝えられています。
今日、二人の殉教者の祝いの日に当たって、差別や迫害で苦しんでいる人、困っている人の為に希望の光が注がれますように、聖人の取次を願いお祈りしましょう。