2021年08月24日の教会の祝日

聖バルトロマイ使徒

 バルトロマイは、イスラエルのカナに生まれ育った人で別名ナタナエルと呼ばれていました。聖書の中でナタナエルは、フィリポに出会ったとき、イエスとの出会いの喜びを彼に伝えています。しかし、当初彼は「ナザレから何か良いものが出るだろうか」とフィリポの話を疑っていました。そこでフィリポが「来なさい。そうすれば分かる」と言ってナタナエルをイエスのもとに連れて行きました。イエスはフィリポに連れてこられたナタナエルと話す前に、彼について「まことのイスラエル人だ。この人には偽りがない」(ヨハネ1:47)と言っています。このイエスとの出会いをきっかけに、ナタナエル(バルトロマイ)は、弟子となりイエスに従うことになりました。後にバルトロマイは、12使徒の1人に選ばれています。

 伝承によると、イエスの昇天の後、フィリポと共にアジア、東方のインドに行き宣教活動に奔走しましたが、アルメニアで宣教していたときに捕らえられ、残虐な皮剥ぎの刑を受け殉教しています。その彼の遺骸は、983年にローマに移され聖バルトロメオ大聖堂に安置されています。彼の肖像画は、表皮(皮膚)をはがれて殉教したことから、それをモチーフに手腕のうえにコートをかけるように表皮が描かれています(システィーナ礼拝堂の最後の審判、天井画)。ミラノのドゥオーモには、全皮を剥がれた彼の像があります。

 日本では、キリシタン時代にとても尊敬されていた聖人でした。特に、日本で最初のキリシタン大名大村純忠は、洗礼を受けるにあたってバルトロマイを自分の守護の聖人に選んだと言い伝えられています。