聖母マリアの祝日は多い。その中の一つ「聖母の訪問」は、マリアが天使ガブリエルからお告げを受けた後、不妊の女と言われ歳をとっていたが、もう六ヶ月になる男の子を身ごもっていた。今日はマリアが、ユダの町に住むザカリアの妻である親類のエリザベトを訪問したことを記念する日です。訪問してくれたマリアと出会ったエリザベトは、マリアに向かって「あなたは女の中で祝福された方です。胎内のお子様も祝福されています。わたしの主のお母様がわたしのところに来てくださるとは、どういうわけでしょう......」と感激、感動して心の底から出てきた言葉を伝えます。
このエリザベトの言葉を聞いたマリアは、エリザベトの最後の語句「神がおっしゃったことは必ず実現すると信じた方は、なんと幸いでしょう」の言葉に確信を得たのでしょう。エリザベトとともに心から神に感謝し、その言葉に励まされ神へ賛美した祈りが有名な「マニフィカト」(マリアの賛歌)です。「わたしの魂は主をあがめ、わたしの霊は救い主である神を喜びたたえます。身分の低い、この主のはしためにも目を留めてくださったからです。......」(ルカ1:46~55)
このマリアのとった行動・エリザベト訪問は、身ごもっていたエリザベトの出産前の準備を手伝うためであり、それは神と隣人への愛のしるしでもあるのです。今日の祝日は、その意味でただお祝いすることだけでなく、助けを必要としている方へあなたも愛の実践を心がける日でもあるのです。