聖霊降臨Pentecostesペンテコステ(ラ)は、イエスの復活・昇天後、集まって祈っていた12人の使徒たちの上に、神からの聖霊が降ったという出来事のこと、およびその出来事を記念するキリスト教の祝祭日です。宗派によってそれぞれ言い方は異なり、聖霊降臨、五旬節、五旬祭、7週の祭りとも言われます。
聖霊降臨の日を、新約聖書の中で「五旬祭(ペンテコステ)」(使徒言行録 20:16)と記しています。旧約聖書では「初物の日7週祭」(出エ 34:22、民28:26)とも呼ばれ、もともとは収穫祭でしたが、エジプト脱出つまり過越から50日目に結ばれたシナイ契約を記念する日となったと言われます。キリストの復活を祝う50日目に復活節の終宴として、聖霊降臨を祝います。
主の昇天を見守った弟子たち、彼らが主の復活の証人としてその使命に派遣される為には、聖霊を受ける時間が必要でした。弟子たちは聖霊の息吹により、神のはかりしれないご計画を悟り、それはやがて確信へと移ります。この確信こそイエスが望まれた教会誕生の源であり、福音宣教の原動力になるものです。したがって、福音宣教する者は、自己の力に頼ることではなく、福音宣教をすべての民にのべ伝えるためには、どうしても聖霊の力が必要となるでしょう。
教会では、聖霊降臨を毎年記念することで、一人ひとりが聖霊の賜物に預かっていることを意識します。そして、一人ひとりは生きとし生けるものの教会との一致の根源に立ち返り、この日、真に新たにされることに気づく時なのです。聖霊の働きによって、霊の実が見える教会共同体として成長しているか、そうあるべき姿を新たに求められている日でもあリます。聖パウロは、「霊の導きに従って歩みなさい」(ガラ5:16)と言い「肉の望むところは、霊に反し、霊の望むところは、肉に反するからです」(ガラ5:17)と。そして「霊の結ぶ実は愛であり、喜び、平和、寛容、親切、善意、誠実、柔和、節制です」(ガラ5:22-23)と言っています。