2021年05月14日の教会の祝日

聖マティア使徒 

 「ユダが自分の行くべきところへ行くために離れてしまった、使徒としてのこの任務を継がせるためです。2人のことでくじを引くと、マティアに当たったので、この人が11人の使徒の仲間に加えられることになった」(使徒言行録1:25-26)。イエスの弟子であった12使徒の一人、イスカリオテのユダがイエスを裏切った。そこでペトロをリーダーに他の使徒たちは、その後任を2人の候補者バルサバと呼ばれユストとも言われたヨハネとマティアから選ぶことにし、くじを引いた結果がマティアであった。

 使徒が、11人のままでは不完全であるというのは、使徒たちをイスラエルの十二部族の代表と考えられていたことからだと考えられます。彼の名前が聖書の中で記されているのは、この箇所だけです。さらに、彼についての記録は、ほとんど見当たりません。ただ最初からイエスの弟子で、ユダヤ人、ベツレヘムで身分の高い家柄に生まれ、律法や預言書に精通し、人徳のある人であったと伝えられています。

 その後マティアは、エルサレムからエチオピアまで宣教し、エチオピアで殉教したと伝えられていますが、一説によると63年頃、エルサレムでユダヤ人によって殺害されたとも言われています。