2021年05月03日の教会の祝日

聖フィリポ使徒 聖ヤコブ使徒

 聖フィリポ使徒
 フィリポは、ペトロやアンデレと同じガリラヤのベトサイダ生まれで、ヨルダン川の岸辺にいたところ、イエスに従った最初の弟子の一人である。また彼の友人であったバルトロマイ(ナタナエル)をイエスの元に連れていき、バルトロマイも弟子に導いたことでも知られている。そうした事から12使徒の中で交際上手な人だったと言われる。福音書では、フィリポについて少ししか記されていないが、イエスを始め弟子たちとも親しく交わり、誠実で、現実的な人であったことが伺える。
 その代表的な福音箇所が、イエスのパンの奇跡の場面である(ヨハネ6:7)。またイエスに「主よ、私たちに御父をお示し下さい・・」と言ったのもフィリポでした。度々福音の中でイエスに諭される箇所がありますが、彼の真理に対する探究心からであったと考えられている。彼のその後の活動は、ギリシャ、小アジア、ウクライナ、そしてトルコで宣教し、異教徒に捕らえられ殉教したと伝えられていれる。

 

 聖ヤコブ使徒
 ヤコブと呼ばれた使徒は、12使徒の中に二人いる。今日のヤコブは「アルファイの子ヤコブ」であり、もう一人のヤコブと区別するため"小ヤコブ"と呼ばれている。また一説によると彼は、イエスの従兄弟であったと伝えられるが、それは大ヤコブの方で、イエスと親戚だったと言われる。小ヤコブは、マタイの従兄弟説の方が確からしい。非常に信仰心が厚く、敬虔な人であった事から、ペトロの後を継承したエルサレム教会の初代司教であったと伝えられる。
 彼は大勢の人々から尊敬され、多くの人を信仰へ導いたが、その為にファリサイ人から反感を受け、石打にされ殉教したと伝えられる。そして彼の遺体は、エルサレムの神殿の傍に葬られたと言い伝えられる。