受胎告知の日;天使ガブリエルは、乙女マリアに神の子イエス・キリストがマリアから生まれることを告げた。天使ガブリエルの言葉に、戸惑い心配したマリアであったが、それが神の働きであることを信じ、心に受けとめ「わたしは主のはしためです。お言葉どおり、この身に成りますように。」(ルカ1:38)と、神の母となる告知を受諾した。その後、マリアの親戚エリザベトを訪問した時に、神の母となる喜びと主への賛美を歌った。その聖母マリアの賛歌Magnificat(ラ)マニフィカト[我が魂、主を崇め]は、全世界の修道院、教会の中で現在に至るまで朝に夕に必ず祈りの中で歌われる。ちなみに東方教会では早課、西方教会では晩課に歌われる。お告げの場面は、全てのキリスト教信者にマリアの神に対する姿勢の模範として、自分の力に頼るのではなく、神への完全な従順を豊かに、そして美しく表現されている。この祝日は、七世紀から一般に祝うようになった。
また近年、この日を①世界が創造された日とする→「創造」 ②神の言葉が受肉した日とする→「救い主」 ③キリストが救いの為に十字架に架けられた日とする→「信者の生命」。これらからこの祝日を「新しい生命のはじまり」という意味も付け加えている。そして現在は、キリストの祝日としても祝う。
マリアの賛歌 Magnificat
わたしは神をあがめ、わたしの心は神の救いに喜びおどる。
神は卑しいはしためを顧みられ、いつの代の人もわたしをしあわせな者と呼ぶ。
神はわたしに偉大なわざを行われた。
その名はとうとく、あわれみは代々、神をおそれ敬う人の上に。
神はその力を現わし、思い上がる者を打ち砕き、権力をふるう者をその座からおろし、
見捨てられた人を高められる。
飢えに苦しむ人は、よいもので満たされ、おごり暮らす者はむなしくなって帰る。
神はいつくしみを忘れることなく、しもべイスラエルを助けられた。
わたしたちの祖先、アブラハムとその子孫に約束されたように。栄