聖母マリア神の臨在に満ちた方
あなたはご生涯を通じて、まったく謙遜に御父のみ旨を受け入れ 悪魔さえもあなたを罠や誘惑に陥れることはできませんでした。
あなたはすでに息子イエスと結ばれ、私たちのすべてのもつれを 解いてくださり、単純かつ忍耐強く私たちの人生に絡み合った結 び目をどのように解くのかを身をもって示してくださいました。
あなたはいつも私たちの母として、主イエスと私たちを結ぶ絆を 示してくださいます。

聖母マリア 神の母 私たちの母
私たちの人生のもつれ、結び目を母の心で解いてくださるあなた のみ手に委ねます。私たちを苦しみや不安から解放してください。
あなたの取り次ぎによって、あなたの模範に倣うことによって 私たちを悪から解き放ち、私たちと神との交わりを妨げる結び目 を解き、不安、過ち、誘惑、すべてのものから解放してください。
あらゆることのうちに主イエスと出会い、主に心をとめ、兄弟姉 妹のうちに、いつもイエスに仕えることができますように。

アーメン

 

マクドナル神父           

 

 「ロザリオの信心」は聖ドミニコが聖母マリアの啓示を受け、祈り始めたのが始まりと言われ、18世紀に、10月はロザリオの月として定められました。それ以後、多くの方々が聖母マリアの取り次ぎを願って祈っています。

 現教皇フランシスコは、若かりし司祭の頃、ドイツで「結び目を解く聖母マリア」の絵を見て、大変感銘を受け、以来、「結び目を解く聖母マリア」への信心がとても深いのです。

 その絵は、聖母マリア様の右にいる天使が、たくさんの結び目があるリボンを聖母に差し出し、聖母の手を通ると結び目が解かれていき、左にいる天使が、きれいになったリボンを受け取っているという絵なのです。私たちの日々の生活の中でもつれた人間関係や複雑な問題が解決されないことを、絡まったリボンに例え、そのもつれたリボンの結び目を一つ一つマリア様が解いてくださる、即ち、もつれた問題を解決してくださるというのです。

 16世紀、当時ドイツでは結婚式の時、生涯を共に歩むというシンボルとして、新郎、新婦の片方の腕にウエディングリボンを結ぶ習慣があったそうですが、ある一人の貴族が、妻が離婚したがっていることを知り、尊敬する神父に、今はもつれ絡まってしまった自分のウエディングリボンを持って相談に行ったそうです。神父の聖母への熱い祈りが聞き入れられ、その夫婦は、生涯幸せな結婚生活を全うすることができたというお話です。

 時は過ぎ、その貴族の孫が神父に叙階された時、祖父と神父との素晴らしいエピソードに感動した彼は、そのテーマで絵を依頼、それが「結び目を解く聖母マリア」の絵として誕生したのです。

 私たちの生涯には、もつれや複雑な問題がたびたび起こります。そんな時、ぜひ「結び目を解く聖母マリア」に祈ってみてください。そのもつれをきっと解いてくださるにちがいありません。