わたしの今の役割

古川 利雅 神父

今日の心の糧イメージ

 「久しぶり、今何をしているの?」昔懐かしい友人や知人などに偶然、街中で出会って、尋ねられたことはありませんか。そして今はこの様なことをしていると、いろいろ話す中、自分がしていることは何か、今どんな役割を具体的に担っているのかが、自然と整理され、新たな気づきがあるかも知れません。

 どんな役割を果たしているのか。それはきっと十人十色、人それぞれでしょう。社会では、経営者として全体を見る立場の人もあれば、人と直接接するお仕事の人もあるでしょうし、物と向き合って何かを造られる方もあるでしょう。

 家庭に目を向けると、仕事で家庭を支えている方もあれば、家事で家庭を支えている方もあるでしょう。お年を召された方は、そこにいるということで家を守る役割を果たしているでしょうし、子どもたちは小さな手伝いが家の中での役割かも知れません。

 一人一人社会や家庭の中で大切な存在、かけがえのない大切な役割を果たしています。その大切さに気づかず、自分を中心に人や物事を眺める様になると、人や取り巻く環境に不満を抱き、仕事に身が入らなくなり、人に対しても物事に対しても上手くいかなくなることもあるでしょう。

 一人一人がかけがえのない存在ということを心に留めて、今の自分、今の役割を大切に、今日一日を大切に歩んでいきましょう。時が経つとともに、人の役割は変わってゆきますが、それぞれの時の中、今の役割をしっかりと心に留め、今日出会う人、今日行う物事を大切に歩むなら、どんな時でも、どの様な役割の中にあっても、良い歩みを進めることができるでしょう。

 今日の歩みが、わたしにとって、わたしたちにとって、出会う人々にとって、良い歩みとなります様に。

わたしの今の役割

崔 友本枝

今日の心の糧イメージ

 私の今の役割は、神さまに助けてもらいながら、できる限りそのお考えに沿った行動をとることです。

 神のお考えとは、「互いに愛し合いなさい、7の70倍許しなさい、自分から人に近付いて隣人になりなさい、隣人を自分のように愛しなさい」などです。

 私は、中高生に聖書を教えることと、イエスの愛を文章にして表わすのが仕事ですが、いつも神さまとコミュニケーションをとっていないとわずかな隙間から虚栄心、競争心、何かを取っておこうとする執着心などが入り込みます。

 神さまは「愛そのもの」ですから、ご自分のことをお考えになりません。子供の幸せだけを願う母親の心が神に一番近いと神父さまから聞いたことがあります。自分を忘れて愛するのが神さまなのです。

 この方のお気持ちに沿わせて生きるためには、祈りがどうしても必要です。

 祈りとは、神さまの言葉に耳を傾けることです。「これでいいですか? それともあなたは私に他のことを望んでおられますか?」と聞き、それに従うことです。

 先日、私は北海道で開催される祈りの大会に全日程参加するつもりでしたが、お祈りを続けていると、ある朝、大会は一日にして、東京の研修会を優先した方がいい、という思いが心にストンと入ってきました。神からのものだと思いました。それまで私が思ってもみなかったことでしたので、私以外の方の考えであること、もう一つは、研修会は自分を喜ばせるためではなく、他の人への奉仕に役立つことだからです。奉仕を優先させ、友人に会える楽しい会は半分にする。これは愛を最優先なさる神のお望みらしい選びです。

 できるだけこんな風に暮らしていくのが私の役割です。


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