そもそも、日本では、クリスマスは祝祭日でも、休日でもなく、多くの人は、年末の忙しいビジネスに追われ、「クリスマスどころではない!」といったところが本音ではないでしょうか。
とは言っても、多くの日本人は、これまでの日本人特有の歴史、伝統、習慣、多くの試練から、絶対者を崇める心、神仏に手をあわせる心は、キリスト教徒に劣らず、持ち合わせています。
12世紀、武士で、僧侶で、歌人であった西行が、いみじくも「何事のおわしますをば知らねども、かたじけなさに涙こぼるる」と詠んだその心は、21世紀の私たちにも保持されています。
今や、前世紀になった1945年、広島と長崎で人類の滅亡にも関わる原爆を初体験した日本人、キリストの愛と平和の教えに共鳴、共感しないでおられましょうか!
このクリスマス、キリストの真理と真実を伝える聖書に目を止め、「...これらのことを書き送るのは私たちの心が喜びに満たされるためです」(ヨハネの手紙一 1・4)という聖書の一節を真摯に受け止め、その喜びに満たされた人生をぜひ送りたいものであります。
生命が誕生するとき、それはあたかも神が無限に増殖していくようなものと想像することができるのではないでしょうか。
人間の子はもちろん、動物の子も、赤ちゃんが皆、可愛いのは、神さまがにっこり微笑んでおられるからと感じるのは、わたし一人だけでしょうか。
クリスマスとは、いうまでもなく、わたしたちの救い主、イエスキリストが、ユダヤのベトレヘムで、母のマリア様からお生まれになった出来事をお祝いする日です。
わたしは、ベトレヘムを3回、訪れました。いつ行っても、そこは懐かしく感じられる聖なるスポットでした。
神の御子は、神でありながら、わたしども人間のあらゆる罪や苦罰が赦され、神の子どもとして救われるように、人の子としてお生まれになったのです。ですから「大きな喜び」、すなわち「福音」と呼ばれるのです。
この誕生の喜びを思い出し、感謝と自信と勇気をもって、今の人生を生きられたらどんなに幸せなことでしょうか。