誕生の喜び」

越前 喜六 神父

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昔、インドの聖なる詩人、ラビンドラナタ・タゴールの詩を読んだ時に、正確な言葉は忘れましたが、「一人の赤ん坊が生まれるとき世の中がどんなに荒んでいても、神がわたしたちを愛しておられるということが示されている」という内容の詩に出会ったことがあります。若いときでしたが、非常に感動したものでした。

詩的な言い方だと笑われるかもしれませんが、いのち、すなわち生命は神さまにほかならないと思います。赤ちゃんが誕生するとは、小さな神さまが誕生するということではないでしょうか。ですから、自然に歓喜の感情が湧いてくるのでしょう。

生命が誕生するとき、それはあたかも神が無限に増殖していくようなものと想像することができるのではないでしょうか。

人間の子はもちろん、動物の子も、赤ちゃんが皆、可愛いのは、神さまがにっこり微笑んでおられるからと感じるのは、わたし一人だけでしょうか。

クリスマスとは、いうまでもなく、わたしたちの救い主、イエスキリストが、ユダヤのベトレヘムで、母のマリア様からお生まれになった出来事をお祝いする日です。

わたしは、ベトレヘムを3回、訪れました。いつ行っても、そこは懐かしく感じられる聖なるスポットでした。

神の御子は、神でありながら、わたしども人間のあらゆる罪や苦罰が赦され、神の子どもとして救われるように、人の子としてお生まれになったのです。ですから「大きな喜び」、すなわち「福音」と呼ばれるのです。

この誕生の喜びを思い出し、感謝と自信と勇気をもって、今の人生を生きられたらどんなに幸せなことでしょうか。

誕生の喜び

黒岩 英臣

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私達には非常に考えにくいかもしれません。この、誕生して百数十億年を経ているという、今、私達の住んでいる大宇宙、しかもそれは光の速さに近い速度で膨張し続けているそうですが、私達の理解力と想像力の限界をはるかに超えているところに、主なる神がおられて、私を、そしてあなたを、一人ひとりを大切な大切なご自分の子として、「さぁ、おいで、私の愛する子よ」と、片時も離さず、抱きしめ、仰って下さっているなどとは・・。

私達がともすれば神様の存在も信じられないという理由の一つ、にこの、私たちがいくら理解しようと努めても、頭脳や理性もきりきり舞いさせられてしまうような、信じ難い宇宙の大きさがあり、他方、それが成立するためのミクロの世界でも、私達がどうしても感覚的に捕らえられない一つ一つの原子の中でも、中性子の周りを電子が物凄い速さで整然と回っている・・等々が、神の存在を否定させたくするのです。

確かに、圧倒的に物理的な世界を見れば、そこに私の名を呼んで下さるような人格的な神を見出すのは、ちょっとやそっとでは出来そうもありません。

それでも私は宇宙の大きさが、今現在知られているよりも無限にあったとしても、「神は全宇宙を衣のように折りたたむ」という、物凄い神の偉大さ、全能ぶりの前には、たった一枚のハンカチにも及ばないのだと思っています。

そして、この神はこの世界を「よし」と見られたように、私達の誕生を、それはもう喜んで下さっているとの事なのです。それを思うと、私は心が高鳴るのを覚えます。そして、この事がクリスマスの喜びにつながるのです。


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