第117課 ガリラヤ湖での出現(ヨハネ 21・1~18)

 イエズス様が復活なさったあと、イエズス様のお言葉にしたがって弟子たちはガリラヤヘ行きました。そこである夕方、ペトロとヨハネと数人の仲間たちは、ガリラヤ湖で舟に乗って漁に出かけました。

 次の朝、舟が100メートルぐらい陸から離れた時、イエズス様が岸辺にお立ちになって、「みんな、何か魚はないのか」と尋ねられました。弟子たちはイエズス様であることがわからず、ただ「ありません」と答えました。するとイエズス様は「舟の右側に網を打ちなさい。そうすれば、捕れる」とおっしゃいました。弟子たちがその通りにすると魚がいっぱいかかりました。

 それを見たヨハネが「主だ」と言うと、ペトロはすぐに湖に飛び込んでイエズス様のところへ泳いで行きました。ほかの弟子たちは魚のかかった網を引きながら舟で岸辺に急ぎました。彼らはイエズス様の所に着くと、イエズス様が持っておられたパンと一匹の魚に加えて、網から何匹もの魚を取って、イエズス様と一緒に食事をしました。

 食事が終るとイエズス様はペトロに「あなたはわたしを愛しているか」と3回お尋ねになりました。ペトロが3回とも「はい、主よ、ご存じのように、わたしはあなたを愛しております」と答えると、イエズス様は「わたしの羊を飼いなさい」とおっしゃいました。

 その時イエズス様がおっしゃった羊はご自分の弟子たちを意味しています。1年以上も前にイエズス様はペトロをご自分の代理者として、弟子たちの頭、つまり教会の頭にお定めになりました。イエズス様が逮捕された時、ペトロは3回イエズス様を拒みましたが、あとでペトロはその罪を悔い改めましたのでイエズス様は彼をおゆるしになって、そして、ペトロが3回「あなたを愛している」と言ったことにより、ご自分の弟子たちの頭としての彼の権限をはっきりと承認なさったのです。

(つづく)