第100課 神殿奉献記念祭(ヨハネ 8・1~11)

 イエズス様はエルサレムでの神殿奉献記念祭の時に、もう一度神殿にお人りになりました。すると、ある人々がイエズス様を取り囲んで「いつまで我々をじらすのか。あなたがメシア(救い主)なら、はっきりそう言ってくれ」と言いました。

 イエズス様は「わたしは話したが、あなたたちは信じない。わたしが父の名によって行なう業が、わたしについて証しをしている。しかし、あなたたちは信じない。・・・わたしと父とは、一つである」とおっしゃいました。

 イエズス様がご自分と父なる神様は一つであるとおっしゃりご自分が神であることを明らかになさいましたので、周りの人々は石を投げつけ、イエズス様を殺そうとしました。しかし、イエズス様は「わたしは、父から与えられた数多くの善い業をあなたたちに示した。その中のどの業のために、石を投げつけてわたしを殺そうとするのか」とお聞きになりました。

 群衆は「善い業のために、石を投げつけてお前を殺そうとするのではない。冒涜のためである。お前は人間でありながら、自分を神とするからだ」と叫びました。すると、イエズス様は「わたしが父の業を行なっていないなら、わたしを信じなくてもよい。しかし、行なっているなら、たとえわたしを信じなくても、業を信じなさい。そうすれば、父がわたしの内におられ、わたしが父の内にいることを、あなたたちは確かに知るであろう」とおっしゃいました。

 人々はイエズス様を捕えようとしましたが、ご自分の命を捧げる時がまだ来ていないことをイエズス様はご存じでしたので、彼らの手からおのがれになりました。そしてエルサレムを離れてヨルダン川の東の方、洗礼者ヨハネか洗礼を授けていたベレアの国へ行かれました。そこでは、人々が「ヨハネがこの人について語ったことは、すべて本当だった」と、言ってイエズス様を大いに歓迎しました。

(つづく)