第85課 盛大な宴会のたとえ話(ルカ 14・15~24)

 イエズス様がファリサイ派の人の家で食事をなさっている時、列席者の一人が「神の国で食事をする人は幸いです」と言いました。

 するとイエズス様は神の国を盛大な宴会にたとえられ、次のようにお話しになりました。

 「ある人が盛大な宴会を催そうとし、大勢の客を招いておいた。宴会の時刻になったので、招いた人々のもとにしもべを遣わして『もう準備がすっかり整いましたから、おいでください』と言わせた。

 すると、みんな口実をもうけて、次々に断わった。最初の人は、『わたしは畑を買いましたので、それを見に出かけなければなりません。どうか失礼させてください』と言った。次の人は、『わたしは牛を五対買いましたので、それを試しに行きます。どうか失礼させてください』と言った。もう一人は、『わたしは妻を迎えたばかりですから、行くことができません』と言った。・・・すると、家の主人は怒って、しもべに、『急いで、町の広場や路地へ出て行って、貧しい人、体の不自由な人、目の見えない人、足の不自由な人をここに連れて来なさい。・・・招かれた人たちのうちで、わたしの宴会のごちそうを味わう者は、一人もあるまい』と言った」

 このたとえ話は現代にもよくあてはめられるものだと思います。人々を教会へ招いた時、「私は行きたいんですが忙しいから時間がありません」という返事をよく聞きます。先のたとえ話の中の人たちと同じような返事です。

 確かに仕事で忙しい時がよくあるでしょう。しかし、勤務時間が短くなって自由な時間がふえても、遊ぶことなどに時間をかけ、一番大切なこと、つまり自分の永遠の救いを考える時間を持たない人々が多いようです。これは残念なことで反省すべきことだと思います。人々はすべて天国へ招かれていますが、イエズス様が先のたとえ話によって教えられたように、その招きに応えないならば天国に入ることはできないのです。

(つづく)