第79課 求めなさい(ルカ 11・1~13)

 イエズス様はラザロとマルタとマリアの家を出られて、旅をお続けになりました。途中イエズス様は祈るためにある所でお留まりになりました。祈りが終った時、一人の弟子が「わたくしたちにも祈ることを教えてください」と願いました。するとイエズス様は山上の説教の時と同じように「主の祈り」をお教えになりました。

 それから引き続いてイエズス様は弟子たちに忍耐強く祈るようにお勧めになり、次のようなたとえ話をなさいました。

 「あなたたちのうちのだれかに友人があって、真夜中に、その友人のところに行って、『友よ、パンを3つ貸してください。旅行中の友人がわたしのところに立ち寄ったが、何も出すものがないから』と言った場合、彼は家の中から、『面倒をかけないでくれ。もう戸をしめたし、子どもたちもわたしといっしょに床に人ってしまったから、起きてそれをあなたにあげるわけにはいかない』と答えたとしよう。しかし、あなたたちに言っておく。友人だからということで、起きて、何も与えることはしなくても、そのしつこさのゆえに起きて、彼が求めるものをすべて貸すにちがいない」

 このたとえ話によってイエズス様は、祈る時は、祈った恵みが直ぐに与えられなくても、あきらめないで、続けて祈るように勧められ、そうすれば神様から恵みが与えられると教えられました。

 たとえ話の中の人はあまり親切ではありませんでしたが、友人がしつこく頼みましたので彼の願いに応えました。ですから神様は忍耐強く祈る人の願いには、お応えくださらないはずがないとイエズス様はお教えになったのです。そのあとでイエズス様は言葉をつけ加えられて「求めなさい、そうすれば与えられるであろう。捜しなさい、そうすれば見出すであろう。たたきなさい、そうすれば開かれるであろう。だれでも求める者は受け、捜す者は見出し、たたく者は開けてもらえるのである」とおっしゃったのです。

(つづく)