第40課 地の塩・世の光(マタイ 5・13~16)

 イエズス様は山上の説教で真福八端を教えられましたが、そのあと、たとえで弟子たちの使命についてお話しになりました。「あなたがたは地の塩である。もし塩がそのききめを失ったならば・・・なんの役にも立たず、外に捨てられて、人に踏みつけられるだけである」

 食べ物に味をつけるために塩を使います。どんな料理でも塩を入れないとおいしくなりません。ご自分のみ教えを伝えることによって、弟子たちには塩のように人々の生活に役立つ使命があるということを、イエズス様は教えられました。しかし、使命を果たすためには、ご自分が教えられた愛の精神がなければならないとさとされ、そうでなければ、味のない塩のように役に立たないものになってしまう、とおっしゃったのです。

 また、ひきつづいてイエズス様は弟子たちの使命を強調するために、もう一つのたとえを述べられました。「あなたがたは世の光である、・・・灯をともしたとき、それを・・燭台の上に置く。こうすれば、それは家の中のすべての人々のために輝く。このように、あなたがたの光を人々の前に輝かしなさい。そうすれば、人々はあなたがたのよい行いを見て、天におられるあなたがたの父をほめたたえるであろう」

 夜になると部屋を明るくするために私たちは電気をつけますが、イエズス様の時代には電気はありませんでしたから、人々はローソクかランプを使いました。そしてその灯が部屋中を照らすように、部屋のまん中の台の上にのせました。イエズス様のみ言葉によりますと、弟子たちの使命は愛に満ちた生活を送ることによってこの世の中に精神的な愛の光をともすことなのです。イエズス様の弟子になりたいと思う人は、その使命を果たすように努めなければならないのです。

(つづく)