第17課 救い主(ヨハネ 4・25~42)

 それからサマリア人の女の人は「わたしは、メシア、『油注がれた者』と呼ばれる方がおいでになることを知っています。その方がおいでになるとき、一切のことを知らせてくださるでしょう」と言いましたが、イエズス様は「あなたと話しているこのわたしがそうだ」とおっしゃいました。

 ちょうどその時、イエズス様の弟子たちが町から帰って来ましたので、その女の人は町に出かけて人々にイエズス様がおっしゃったことを報告しました。すると町の人々はイエズス様のところへ行き、自分たちのところに留まるように願いました。イエズス様は2日間そこにお泊まりになり、その町の人々にみ教えを説明なさいました。そして聖書によりますと、その町の大勢の人々がイエズス様を信じるようになりました。イエズス様が帰られた時、人々は女の人に向かって「わたしたちは、もうあなたの話によって信じるのではない。この耳で聞き、この方こそまことに世の救い主であるとわかったからである」と言いました。

 イスラエ人はその時、救い主を期待していましたが、その救い主が救うのは自分の国だけだと思っていました。しかし、イエズス様は、外国であるサマリアでもお泊まりになり、イスラエ人が敵だと考えていたサマリア人たちに救いへの道を教えられたことによって、ご自分がお救いになるのは一つの国の人々のためだけではなく、すべての国すべての人々のためのものであることを教えられたのであります。

(つづく)