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いただく命

小林 陽子

今日の心の糧イメージ

生まれたばかりのあかちゃんはほほえみます。

そのときほど、あかちゃんが神様からの贈りものだと思えることはありません。

新生児ベッドに寝かされて、かたく指をにぎりしめたり、ぷっくりした小さな足をもぞもぞ動かしたり・・・。

目をぱちくりさせているあかちゃんをながめていると、まず、

「なんて、なにもかも小さいんでしょう!」と、あかちゃんのあまりの小ささに感動してしまいます。・・・・あかちゃんの小さいのはあたり前なのですけれど。

まだ目はよくみえません。それなのにひとみは黒々と底深く、神秘的でさえあります。なんだかなんでもわかっているみたい・・・ちょっと老賢者ふうにみえたりします。

ほんとに、生まれたばかりのあかちゃんを見ているのは飽きませんね。

「お口をムニュムニュうごかしてるわ。おなかがすいたのかしら」

あら、あかちゃんが笑った!口もとをゆるめてニコッと笑っています。誰におそわったわけでもないのに、じつに愉しげに笑っています。「こんにちは、あかちゃん」と、呼びかけているのもまだききとれないはずなのに、ほほえみ、笑っているのはどうして?

「いや、それはわらったのでなくて、たんなる口の端の運動なのだ」という説もあるようですが。

 

幾億もの人の存在、つながり、かかわりの末に受胎され、いま新しいいのちとして生まれでたあかちゃん。

「よくぞこの地球にいらっしゃいました!」とお迎えしましょう。

そしてこの「新生児期」って、たったのひと月、あっという間。

うまれたばっかりのあかちゃんて、こんなに小さくてなんにもできないのに、威厳があるのですよね。

やっぱり不思議。

あかちゃんは神様からの贈りもの。

あかちゃんは奇跡です。