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クリスマスに学ぶ

小林 陽子

今日の心の糧イメージ

神のおん子イエスさまが、わたし達の救いのために人の子としてお生まれになったということを、「メリー・クリスマス!」と世界中の人がお祝いする日。

このご降誕のドラマは、聖劇としてたいてい教会学校の子供達によって演じられますが、その最初のシーンは天使によってもたらされた「受胎告知」ですね。

「あなたはみごもって男の子を産むでしょう。その子をイエスと名づけなさい」(ルカ1・31)

この天使のお告げをうけたマリア様、名もなく貧しいおとめであったかたは、どんなに驚き、おそれられたでしょう。なぜってその当時、未婚の女性が子を産むなどとは許されるべきことではなかったからです。

ですからマリア様は、最初天使のことばに抵抗したのでした。

「どうしてそのようなことがありえましょうか。わたしは男の人を知りませんのに」と。(同1・34)けれど彼女は、神にお出来にならないことはないとの天使のことばに、「わたしは主のはしため。おことばどおりになりますように」と応えました。(同1・38)

あまりに有名なこのシーンにすっかり慣れてしまってあたりまえのように見たり聞いたりしてたわたしは、ある時、この、「おことばどおりになりますように」が、どんなに勇気にあふれた、神のみことばへの受け入れであるかに気づいたとき、からだの震えるような感動を覚えたのでした。

わたしだったらーーなんておこがましい想像ですが、何と応えたでしょうか?

「とんでもない!そんなことが起こったら私は世間の笑いもの、つまはじきにされてしまいます。絶対に困ります」などと辞退?するのではないでしょうか。

神の呼びかけに「はい」と答えて従うこと、すべてはそこから始まるのだと・・・そしてそれは神がさせてくださるのだと、クリスマスのドラマの一番最初のシーンは告げ知らせてくれます。