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2人3脚

湯川 千恵子

今日の心の糧イメージ

子どもの頃、運動会で2人3脚をした時、クラスメイトと調子よく走っていたのに、何かの拍子で足がもつれ、転んでしまったことを思い出します。

2人3脚二人の気が合えば気持ちよく走れます。夫婦生活も、2人が同じ目標に向かって協力すれば、1+1=2ではなく、3や5になることもあるのです。

先日、高齢になった友人が言いました。

「この頃、体力も記憶力も弱って、2人でやっと一人前なのよ。」いろんな事を為し遂げてきた仲良しご夫妻の老老介護の日常が忍ばれます。

さて、私たち夫婦も2人3脚でやってきました。と言うより、夫に助けられ、引っ張られて歩んできました。20数年前、夫を天国に見送った今も、私たちのユニークな2人3脚の関係は続いています。嬉しいことに、この天国の夫との関係は、より強く、深くなった気がします。

というのは、私が夫に助けを求めると、タイムリーに友人や知人を通して助けが得られたり、私が気づかされて別の道を見つけたりして、困難を乗り越えているからです。そのタイムリーな助けは、夫が生前、私を助けてくれたのとは一味違っていて、神の力が加わっているように感じられてなりません。夫の取りなしの祈りに応えて、神から与えられる恵みのように思えるからです。

それで今や私たちの2人3脚は、天国の夫の祈りによる「魂の2人3脚」のようになりました。

天を仰いで私も祈ります。すると柔らかい光の波長が静かに押し寄せて私の心を包み、満たして行きます。その暖かい光の波長に漲る確かな安心感は、私の悩みを解き放ち、明るく、前向きに生きる力をいつも与えてくれるのです。

こうして私は天国の夫と2人3脚をしながら、何とか転ばずに生きていられることを、神に、そして夫に感謝しています。