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いつくしみの特別聖年

植村 高雄

今日の心の糧イメージ

ローマ教皇といえば2千年の古い歴史があり、初代教皇ペテロは私の大好きな女優さんが演じた映画「クオ・バディス」にも登場しています。今の教皇は何と266代目です。人類の歴史同様、この2千年間には色々の教皇が登場しましたが、現教皇フランシスコ様は私と同じ年の生まれなので一段と大好きです。

この教皇様が、「互いにいつくしみあうように」と、今年を「いつくしみの特別聖年」と定められました。

さて、毎日世界のあちこちでテロ事件や大自然の災害、政治上の問題で故国を逃れ外国を流浪せざるをえない国の人々、どうしてこのような哀しい出来ごとが後を絶たないのか、胸が痛みます。また身近にも、周囲への思いやり不足から大勢の人々を傷つけ苦しめる嫌な自分の性格に悩む人々、自分のおろかさ、罪深さ、生き甲斐の無さから、神経症状に苦しむ人々も沢山います。

私の職業柄、苦しむ人々としばしば遭遇していますが、どうしても心理療法では解決しない領域があります。それは人間の業といいますか、どうしようもない冷たい性格の自分や、過去に犯した過ちや、色々の苦々しい想い出にいつまでも苦しんでいる人々も沢山います。この人間の悪と罪の領域は心理療法では解決できない領域です。

特に自分の死後の魂の問題に苦しむ人々への対処は心理療法では無理なのですが、私の大好きな教皇様がこの問題に心を留めてくださいました。「いつくしみの特別聖年」を定めてくださったことです。

くわしくは「いつくしみの特別聖年公布の大勅書」に分かりやすい文章で書かれています。繰り返し読みましたが、久しぶりで心がぽーっと暖かくなり、この嫌な事件が続発している世界に暖かい希望が生まれ、改めてフランシスコ教皇様が大好きになりました。

感謝です。