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クリスマスの心

遠藤 政樹

今日の心の糧イメージ

私の生まれ育ったふるさと長沢は新潟県の山間部 で、雪の多い年はクリスマスの頃になると、地上のすべてのものが雪で覆われます。この白い雪は、いつまで眺めていても飽きない幻想的なロマンチックな世界 と、困難に立ち向かい助け合う人々の世界を創っていました。毎年、クリスマスの時期になると、少年時代のこの白い雪の思い出と救世主イエス・キリストが重 なって、ほんとうのクリスマスの意味を考える貴重な心の時間になっています。

少年時代の私は、クリスマスは救世主イエス・キリスト出現を待ち望んだ2000年あまり前の出来事より、サンタク ロースのプレゼントとケーキでした。その時、私のとった行動で、家族はいつも困っていました。それは、クリスマスイブにサンタクロースが薪ストーブの細い エントツから入れないと、ガラス戸と、雨戸を、泣きながら閉めさせなかったのです。そして、母が作ってくれた、人が入れるほどの靴下を枕元につるして寝た のです。翌朝、靴下の大きさの割には決して大きくないけれど、愛のいっぱいつまったプレゼントを手にした時の感動を今も忘れる事が出来ません。

50数年前の日本は、まだ経済成長前で貧しいと言うより、物はなかったけれど、家族愛の強さ、夢に向かって一生懸命 頑張る活力、心の豊かさから生まれる隣人愛は今よりずっと大きかったと思います。最近やっと、豊かさを追い求めるあまり犯してしまった多くの罪に、世界中 の人々が気づき始めました。

クリスマスは、キリストが生まれた意味を考え直し、他人の為に自分がしなければならない事を、ゆっくり考える時間にしたいと思います。

静けき真夜中  貧しうまや

神のひとり子は  み母の胸に

眠りたもう  やすらかに