第113課 イエズスの復活(マタイ 27・57~28・4)(ルカ 23・50~56)

 イエズス様が亡くなられた日は金曜日でした。その翌日の土曜日はイスラエル人の安息日で、死体を片づける仕事さえもしてはいけない日でした。そのためイエズス様と、イエズス様と一緒に十字架に付けられた、二人の犯罪人の死体が安息日に十字架に残っていることのないように、大祭司たちは総督ピラトの許しを得て、彼らの脚を折って死を早めるように兵士たちに頼みました。

 兵士たちは二人の犯罪人の脚を折りましたが、イエズス様は既に亡くなられていましたので、イエズス様の脚は折りませんでした。しかしイエズス様が亡くなられたことを確かなものにするために、兵士の一人が槍でイエズス様のわき腹を突き刺しました。するとすぐに血と水が流れ出てきました。

 そのあとイエズス様の弟子であったアリマタヤのヨセフという金持がピラトに頼んで、イエズス様の遺体を十字架からおろして布で包み、近くの墓に葬り、墓穴を大きな石で閉ざしました。

 しかし大祭司たちはイエズス様の亡き骸が盗まれないように墓の番をしてほしいとピラトに願い出ました。彼らの願いに応じてピラトは数人の兵士を墓に送りました。兵士たちはイエズス様の死から3日目の日曜日まで、イエズス様の墓の番をしましたが、この兵士たちが、イエズス様のご復活の最初の証人になりました。

 イエズス様は公の生活の間に数回、ご自分が殺されてからよみがえることを預言なさいましたが、亡くなられてから3日目の朝にその預言は実現されました。聖書にはその時の様子が次のように書かれています。「大きな地震が起こった。それは主の使い(天使)が天から下って石に近づき、それをわきへころがして、その上に座ったからである。その姿はいなずまのように輝き、その衣は雪のように白かった。見張りの人(兵士)たちは、恐ろしさのあまり、ふるえあがり、死人のようになった」

(つづく)