第101課 ラザロの死と復活(ヨハネ 11・1~53)

 イエズス様がぺレアの国にいらっしゃった時、エルサレムに近いベタニアという町に住むイエズス様の親友、マリアとマルタは人を送って彼らの兄弟ラザロが病気になったことをイエズス様に知らせました。その知らせを聞かれた2日あとに、イエズス様は弟子たちと一緒にベタニアヘ向かわれましたが、その時すでにラザロが死んでいることをイエズス様はご存じでした。

 イエズス様がベタニアの近くに来られた時、マルタは出迎えに行って、「主よ、もしここにいてくださったら、わたしの兄弟は死ななかったでしょうに」と言いました。イエズス様は「あなたの兄弟は復活する・・・わたしは復活であり、命である。わたしを信じる者は、たとえ死んでも生きる。生きていて、わたしを信じる者はすべて、永遠に死ぬことはない」とおっしゃいました。

 その後やって来たマリアや、ラザロの家に集まっていた大勢の人々が、ラザロの死を悲しんで泣いているのをご覧になったイエズス様は涙をお流しになりました。

 それからイエズス様は人々に案内されて、ラザロの墓へ行かれると、墓を開けるようにお頼みになりました。マルタは、ラザロは4日前に死んだので、すでに腐っていると言って、それに反対しましたが、人々はイエズス様がおっしゃったように、墓の前の石を取り除きました。そこでイエズス様が大声で、「ラザロ、出て来なさい」とおっしゃると、ラザロは布で縛られたまま墓から出て来ました。

 この奇跡を見て驚いた多くの人たちがイエズス様を信じるようになりました。しかし、何人かの人々からイエズス様の奇跡を知らされたファリサイ派の人々は、すぐに会議を開き、これ以上イエズス様を信じる人がふえないうちに、早くイエズス様を殺してしまおうと決定しました。その時から、彼らはイエズス様を逮捕する機会を捜していました。

(つづく)