第57課 湖の嵐(マタイ 8・23~27)

 イエズス様はガリラヤ湖の岸辺に集まっている人たちに舟から説教をなさいましたが、説教が終わってから弟子たちに反対の岸、つまり、ガリラヤ湖の東の岸へ舟をつけるようにお頼みになりました。

 イエズス様はお疲れになっておられましたので、舟が動き始めると横になられてお眠りになりました。舟が湖の真ん中まで行った時、突然、激しい嵐が起こり、舟は波にのまれそうになりました。弟子たちは、舟が沈んで皆死んでしまうのではないかと心配してイエズス様を起こしました。その様子は聖書に次のように書かれています。

 「そこで弟子たちはイエズスに近寄って起こし、『主よ、助けてください。わたくしたちはおぼれそうです』と叫んだ。イエズスは、『なぜ恐れるのか。信仰の薄い者たち』と言われた。それから、立ちあがって、風と湖とをおしかりになると、大なぎになった。人々は驚嘆して言った。『いったい、この人はなんという人だろう。風も湖も言うことを聞くとは』」

 この話は私たちの生活に当てはめることができます。

 私たちの生活には時々、嵐が起こります。つまり何か問題が起こって、どうすればいいのかわからない時があります。そのよう時、先の話を思い出したらよいと思います。困難な時、イエズス様が眠っておられるように感じることがあるかもわかりませんが、御助けを願うと必ずイエズス様のおん力によって救われます。

 イエズス様は山上の説教で、神様を信頼して、心配しないように弟子たちにお勧めになりましたが、嵐の湖の中でも、「なぜ恐れるのか。信仰の薄い者たち」とおっしゃり、同じことをお教えになったのです。

(つづく)