第28課 安息日の問答(ヨハネ 5・16~30)

 イエズス様はエルサレムで、38年間も病気にかかっていた人をお治しになりましたが、その日が安息日でしたので、それを見たイスラエル人の宗教指導者たちは大変怒りました。

 モーセが神様から与えられた十戒に「安息日を聖とすべきことをおぼゆべし」と書かれていますが、それは1週間に1日は出来るだけ仕事を休んで、祈りによって、その1日を神様に捧げることを意味します。しかし、イスラエル人の指導者たちはそれとは別に、安息日についてたくさんのこまかい規則を作りましたので、それによって安息日にはほとんどの行動が禁じられていました。ですから、指導者たちは、病気を治してもらった人が安息日に寝床を運ぶのはいけないし、イエズス様が安息日に病気を治すのもいけないと言いました。

 それに対してイエズス様は「わたしの父は今もなお働いておられる。わたしもまた働く」とおっしゃいました。その言葉を聞いた指導者たちはますます怒り、イエズス様を殺そうと思いました。何故かと言いますと、イエズス様が彼らの作った規則を守られないだけでなく、神様をご自分の父だとおっしゃることによってご自分を神様と等しい者だと述べられたからです。

 しかし、イエズス様は続いて、ご自分の神様のおん独り子としての使命を強調なさいました。「父がなさることは何でも、子もまた同じようにする。・・父が死者を復活させて、命をお与えになるように、子もまた自分が与えたいと思う者に命を与えるからである」とおっしゃったのです。

(つづく)