第25課 レビの召し出し(ルカ 5・27~32)

 イエズス様がカファルナウムの町にある税務署の前をお通りになった時、税務署で勤めていたレビという人をご覧になりました。そこで、イエズス様が、レビに「わたしについて来なさい」とおっしゃると、レビは、すぐにイエズス様について行き、イエズス様の弟子になりました。

 それだけでなくレビは仲間の人たちを呼んで、イエズス様と弟子たちのために、自分の家で盛大な宴会を催しました。

 その当時、イスラエルの国はローマ帝国の支配下にありましたので、イスラエル人が納める税金のほとんどは自分の国で使われず、ローマの方へ送られていました。それで徴税人は国の裏切り者で、汚れた人、つまり罪びとだと思われていたのです。ですから、イエズス様が弟子たちと一緒にレビの家に入られるのを見た時、ファリサイ派の人々はイエズス様の弟子たちに向かって、「どうして、あなたがたは、徴税人や罪びとなどと、食べたり飲んだりするのですか」と聞きました。イエズス様は「医者を必要とするのは健康な人ではなく、病人である。わたしが来たのは正しい人を招くためではなく、罪びとを招いて悔い改めさせるためである」と、お答えになりました。

 ファリサイ派の人々はイエズス様が正しい人ならば罪びとを避けられるべきだと思いました。しかしイエズス様は、反対に、ご自分が救い主であるからこそ罪びとをおさがしになって、罪びとが罪を悔い改め、永遠の救いを得るように導かなければならないと、主張なさったのです。

(つづく)