第16課 まことの礼拝者(ヨハネ 4・18~30)

 更にイエズス様はサマリア人の女の人に「行って、ご主人をここに呼んで来なさい」とおっしゃいました。女の人は「わたしには夫はいません」と言いましたが、イエズス様は「『夫はいません』とは、うまく答えたものだ。あなたには5人の夫があったが、今のは夫ではない」とおっしゃったのです。

 その女の人はその時初めてイエズス様に会ったのですが、イエズス様が彼女の今迄の生活をくわしくご存じであることを知って、大変驚き、「主よ、お見受けしたところ、あなたは預言者です」と答えました。つづけて彼女は「わたしたちの先祖はこの山で礼拝しましたが、あなたがたは、礼拝すべき場所はエルサレムにあると主張しています」と言いました。イエズス様は「婦人よ、わたしを信じなさい。あなたがたがおん父を礼拝する時が来る、この山でもなく、エルサレムでもない所で。・・・真の礼拝者たちが霊と真理とにおいて、おん父を礼拝する時が来る。今がその時である。・・・神を礼拝する人は、霊と真理とにおいて礼拝しなければならない」とおっしゃいました。

 イエズス様がその時教えられたことは、各国の人々が異なった信仰をもって礼拝するのではなく、みな同じ信仰をもって、すべての人々が兄弟として父である神様を礼拝すべきこと、また、どこで礼拝するかということよりも、どのような心をもって礼拝するかがいかに大切であるかということを教えられたのです。

(つづく)