第8課 聖家族(ルカ 2・51~52)

 イエズス様は30才になるまで、イスラエルのナザレという町で普通の人と同じような生活をお送りになり、それと同時に私たちの日常生活の模範となられたのです。

 聖書によりますと、イエズス様は初めてナザレへ行かれた時から、母マリア様と養父のヨセフの子供として、彼等に従って生活なさいました。イエズス様は、神様のおん独り子でしたが、すべての子供の模範になるために、素直で、従順に、両親の言うことをお聞きになったのです。

 また、青年になられてから30才になる迄、イエズス様はすべての働く人々、すべての大人の模範になるために、熱心に大工としての勤めを果たされました。神様のおん独り子でしたが、楽な、ぜいたくな生活を送るのではなく、喜んで貧しい生活を送り、自分で働いて生活費をお作りになったのです。

 キリスト信者は、イエズス様、マリア様、ヨセフの3人を聖家族とよび、この家族の家庭生活を私たちすべての家庭生活の模範としているのです。この3人は、すべてのわがままを捨て、互いに助け合い、すばらしい愛に満ちた幸せな家庭生活をお送りになりました。

 すべての子供たちが、子供のイエズス様と同じように素直で従順に親の言うことを聞き、すべての大人が青年のイエズス様と同じように忠実に、熱心に日常の勤めを果たし、また、すべての家族がナザレの聖家族の模範にならって生活していけば、この世界はまことに平和に満ちた幸せな所になると思います。

(つづく)