第33課 第6、9、7、10、8戒

「あなたたちは、他人からしてほしいと思うことを、そのまま他人におこないなさい」
キリストのみことば
 (ルカ6の31)

第6戒「なんじ、かんいんするなかれ」
第9戒「なんじ、ひとの妻を望むなかれ」

 人は、正しい結婚生活を送り、子を産み育てることによって神に力を合わせ、完徳に進みます。しかし、正しい結婚以外にみだらな行ないをしたり、みだらな事柄を楽しんで考えるのは大罪になります。

 霊的な生活を送り、神と一致するためには、きれいな心を保つことが最もたいせつです。そして、そのためには、特に悪い友だち、みだらな遊び、不潔な場所や読み物から遠ざかるように心がけ、このおきてにそむく罪を避けるようにすべきです。

第7戒「なんじ、盗むなかれ」
第10戒「なんじ、ひとの持ち物をみだりに望むなかれ」

 神は、個人および社会の安定と幸福のために、人に自分の持ち物に対する所有権をお与えになりました。したがって、他人の所有権を尊重する義務があり、窃盗、強盗、不正な商売などによってその権利をうばうのは盗みの罪になります。

 この罪を犯したときは、そのゆるしを受けるには、告白するだけでなく、他人に与えた損害をできるだけ償わなければなりません。

 カトリック教会は、神は世界のあらゆるものを人の幸福のために造られたと教えています。その教えに従えば、人はそれぞれ幸福な生活を送れるだけのものを所有する権利があり、また自分の所有物を社会の幸福のために利用する義務があります。

 したがって、共産主義とカトリックの、物に対する権利義務の観念は全く違います。すなわち、政府には国民の所有権を侵害する権力はなく、むしろ、国民のひとりひとりが皆、じゅうぶんに物を所有することができるように努める重い責任があると教えています。

 また、資本主義とも異なり、人は自分のためだけにいくらでも財産を集める権利があると考えるのは間違いで、むしろ、自分の幸福な生活のために必要な程度以上の富があれば、それを賢明に、また愛の心をもって、人と社会の幸福のために利用しなければならないと教えています。

第8戒「なんじ、偽証するなかれ」

 このおきては、すべてのいつわりや、思いや言葉によって、他人に害を与える罪、たとえば、そしり、ざんげん、邪推、その他不正に他人の秘密を探り、またこれをもらすことを禁じています。いつわりは、わざと間違ったことを告げることで、ざんげんは事実でないことを、そしりはゆえなく他人の欠点や誤りを言ってその名誉を害することです。

 これらが罪であるのは、ほんとうのことを知り、名誉を保つ権利は、幸福のために神から与えられたものであるからです。

 第8戒に反した罪を犯して人の名誉を害した時には、罪のゆるしを受けるために告白するだけでなく、できるだけ相手の名誉を回復するように努めなければなりません。

(つづく)