第27課 病者の塗油・叙階

「あなたたちのうちに病気の人があるなら、その人は教会の長老たちを呼べ。かれらは主の御名によって油をぬってから祈るであろう」
(ヤコボ書5の14)

病者の塗油とは何ですか。
病者の塗油とは、病気(事故、老すいを含む)で
生命が危うくなった信者を助け強める秘跡です。

 人はだれでも、いつか臨終のときを迎えなければなりません。このように生命が 危うくなったカトリック信者を助け、力づけるために、キリストは病者の塗油の秘 跡をお定めになりました。この秘跡の効果は、まず第一に成聖の恩恵を増すことで す。そして、ときには健康をとりもどすことさえあります。

 命が危うくなったとき、人はたいてい苦しみ、死と審判を恐れる気持になります。 しかし、病者の塗油の秘跡を受ければ罪の罰が減らされ、悪い傾きは弱められ、ま た病苦をたえ忍ぶ力が与えられます。その結果、心安らかに死を迎えることができ るのであります。そればかりでなく、心が安らかになることによってからだにも影 響を及ぼし、病気の回復がもたらされることもあります。

 病者の塗油の秘跡を受けるためには、出来れば罪を告白し、信頼と祈りをもって 神の御助けを受けるように心がけます。この秘跡は死の準備としてきわめてたいせ つですから、病気(事故、老すいを含む)で生命が危うくなった人が時期を失する ことなくこれを受けることができるように、家族や周囲の人たちは注意しなければ なりません。

 なお、この秘跡を受けたのち、一応危険な状態を脱しても、再び危うくなれば、 また受けることができます。

叙階とは何ですか。
叙階とは、聖職の権能を授け、これをふさわしく
行なうための恩恵を与える秘跡です。

 カトリック教会において司祭になる資格を与え、また、これをふさわしく行なうための恩恵を与える秘跡を叙階と言います。

 この秘跡は司祭としての諸権能を授けるものですから、司祭になろうとする信者の男子は、この秘跡を受けて司祭職につけば、ミサ聖祭をささげ、洗礼、告解、病者の塗油の秘跡を授け、種々の祝福を与えることができます。

 叙階の秘跡を受けるのは、神の召し出しをうけて、心から司祭になることを望み、司教から適格者と認められた者です。なお、教会の規定によって、普通、高校卒業後に神学校へ入り、ここで約8年間祈りと勉学によって準備をします。

 叙階の秘跡は、司教によってミサ聖祭中にあんしゅ(聖職の権威と恩恵を与える式)され、祈りが唱えられて授けられます。

 カトリックの司祭たちは、イエズス・キリストの模範にならい、一身を神の栄光と人をたすけるためにささげ、一生独身生活を守ります。したがって、司祭は信者にたいして精神的な父としての責任を持ちますから、神父と呼ばれるのです。

 聖なる司祭の養成は教会のためにもっともたいせつですから、信者は、みなそのために祈り、できるかぎり協力しなければなりません。

(つづく)