第15課 聖霊降臨

「かれらはみな、聖霊にみたされ、霊が
いわせるままに、いろいろの国の言葉で話しはじめた」
(使徒行録2~4 )

イエズス・キリストのご昇天ののち、どのようなことがありましたか。
イエズス・キリストのご昇天ののち10日目に、そのお約束どおりキリストは、
聖霊をおつかわしになりました。これを「聖霊降臨」と言います。

 キリストがご昇天になった後、不安な気持に襲われた使徒たちは、エルサレムの、イエズスに従っていたでしのひとりの家にかくれて、10日の間、神が自分たちを導いてくださり、力を与えてくださるようにと一心に祈りました。聖書には、その10日目に起きた出来事が次のように書いてあります。「突然、天から、はげしい風が吹いてくるような音が聞こえて、かれらがすわっていた家にみち、火のような舌があわられ、分かれて、おのおのの上にとどまった。すると、かれらはみな、聖霊にみたされ、霊がいわせるままに、いろいろの国の言葉で話しはじめた」(使徒行録2の2ー4)

 イエズスが約束なさったとおり、神の霊を受けると、使徒たちはその家を出て、集まった人々に、救い主について教えはじめました。ちょうどそのとき、エルサレムには祭のために、ローマ帝国の各地からいろんな国の言葉を話す人たちがたくさん集まって来ていました。それでも、ペトロが立ち上がってイエズスのことを話しはじめると、ペトロはその人たちにわからない言葉で話しているのに、実際にはその人たちは彼の言っていることが皆よくわかりました。人々はこの不思議な奇跡に驚き、そのうち3000人の人がその場で洗礼を受けて教会に加えられました。

 これはイエズスがご昇天になってから後に行われた最初の奇跡であります。しかし、使徒たちがエルサレムを離れて、世界中にイエズスの教えをひろめに出かけて行くようになると、奇跡は次々に行われました。聖霊が使徒たちにくだった日から、イエズスに対する信仰は急速にローマ帝国の各地に広まっていきました。

 イエズスの教え-キリスト教は当時のローマ帝国の人々にとっては全く目新しいものでした。その教えは愛と純潔に基づく教え-喜びの宗教で、当時の人々がなじんでいた、罪に汚れた神々を拝む、迷信に基づいた恐れの宗教とは全く違ったものです。ですから、非常に多くの人々が大変熱心にイエズスに対する信仰を持つようになりました。

 しかし、ローマの支配者たちはキリスト教がひろまっていることに気づくと、教会を迫害しはじめました。この迫害の根本的な理由は、キリスト教徒がイエズスの教えを守って、ローマの国教となっていた偶像崇拝や多神教の礼拝に加わるのを、どうしても承知しなかったからです。

 およそ3世紀にわたって代々の皇帝は迫害を続けましたが、かれらの説く愛の教えを押さえつけることができず、反対に、かれらが自分の生命をもイエズスのためにささげるもとになっていた喜びの精神は、迫害者の心をも打つようになり、ついに第4世紀、ローマ皇帝コンスタンチヌスがキリスト教信者になり、キリストの教会はローマ帝国領土内に全くの自由が与えられるようになりました。それから後は教会が全世界にひろまるのはただ時間の問題だけでした。

(つづく)