第7課 人祖と原罪

「すべての人がアダムによって死ぬように すべての人はキリストによって生きかえる であろう」
(コリント前書15の22)

人祖は神から特別の恩恵を受けましたか。 
人祖は、神の特別の御いつくしみによって、超自然の恩恵を受け、それによって
天国の終わりのない幸福を得られるようになっていました。

人祖は神から超自然の恩恵を保ちましたか。 
人祖は、悪魔に誘惑され、神のおきてにそむいて罪を犯し、その結果、超自然の
恩恵を失いました。 

 聖書によると、人をおつくりになるにあたって、神は、まずすべての人の先祖になるふたりの人、男と女とをおつくりになりました。その男の名をアダムと言い、女の名をエバと言います。このふたりは限りなく幸福なありさまにつくられ、神の恵みによって、苦しむことも悲しむこともなく、この世の生活を終わったのち、天国の永遠の喜びを受けることができるはずでした。

 そして、神はアダムとエバの子孫、つまりこの世に生まれてくるべきすべての人が同じ恵みを受けるようにとお考えになったのです。人はだれでもみな、この世と後の世とで幸福になれるようにつくられているのであります。そのために神はアダムとエバに、知恵は明るく、意志は強く、苦しむことも死ぬこともないという特別な恵みをお与えになり、アダムとエバはそれを子孫に伝えるはずでした。

 しかし、人がつくられたこの幸福な状態をいつまでも続けるためには、神が人の生活を導くためにお立てになった幸福の法則、つまり道徳律を守り、自分からすすんで(自由意志に基づいて)神に力をあわせることが必要でした。ところが不幸にも人祖アダムとエバはその試みに負け、神にそむいて罪を犯しました。その罪のために、かれらはそれまで持っていた心の平安を失い、かれらを悲しみから守っていた神の特別の恵みをすべて失ってしまいました。中でも最も悪いことには、それまで与えられていた天国の永遠の幸福を受ける権利を失ってしまったのです。

 人祖の罪はその子孫、つまりすべての人に伝わりました。それは、人祖が全人類のかしらとして神のおきてにそむいたからです。そのために人は生まれながら、その罪とその結果とを受けています。この罪を原罪と言います。原罪は人が各自に犯した罪ではありませんが、人祖の罪の結果として、人は超自然の恩恵を失ったままの状態で生まれてきます。したがって、人は、その生まれたままの状態では、神の愛子、天国の世継ぎではありません。

 人祖が犯した罪はこのようにしてこの世に苦しみをもたらすことになりました。しかし、幸いなことに永遠に苦しむ必要はないのです。聖書によりますと、アダムとエバが最初の罪を犯したのち、神は、人の罪を償い、自分からすすんで彼に従う者に天国での永遠の救いを受ける権利を再び与える、救い主をおくることを約束なさいました。

 私たちを罪から救ってくださった救い主は、この世におくだりになった神の御子イエズス・キリストであります。

(つづく)