第2課 神の存在

「神の不可見性、すなわちその永遠の力と神性とは、世の創造のとき以来、そのみわざについて考える人にとって、見えるものである」
(ローマ書1の20)

神の存在することはどのようにして知ることができますか。
神の存在することは、推理によって知り得ますが、神の啓示によっても
知ることができます。

 神を知る方法は二つあります。それは理性による方法と信仰による方法ですが、ここでは理性によって神の存在を知る方法について述べてみることにします。

 まず私たちの身辺にある時計について考えてみましょう。その中にはおそらく百を越えるほど数多くの部分品があると思いますが、その複雑に組み合わされた部分品がそれぞれ一定の秩序に従って動いているので、正確な時間を告げることができるのです。しかし、その秩序は時計自身が生み出すものではなく、時計以外の知恵のある何者かの力によって考え出され、時計に与えられたものです。つまり知恵のある人が考えて造ったからこそ時計が存在するのです。したがって、時計を見れば、その時計を造った人が存在することがわかります。

 同じようにして、自然界に見られる数々のすばらしい秩序を認める時、自然界がその秩序に従って動くようにと考え、その秩序を与えた、すばらしい知恵のある御者、すなわち神が存在することがわかります。事実この大宇宙は人が造った時計とは比較にならないほど偉大な時計なのです。宇宙にある数えきれぬほどの星は、人が、想像できないほど早く動いていますが、その一つ一つが時計の部分品よりもずっと完全な秩序を守っているので、人が造った時計では全く望むこともできないほど正確な時間を知らせることができるのです。

 次に、宇宙の星のような大きなものではなく、自然界の最も小さいもの、つまり原子について考えてみましょう。ここにも、微粒子という形において、星の世界にとてもよく似たところがあります。

 科学の教えるところによると、全世界に存在する物質ー無生物ーはどれも皆、92の原素でできており、その原素は、さらに顕微鏡でも見えないほど小さく、数えきれないほど多くの原子が、集まってできています。その原子は太陽系に比べられるもので、その中心に核子があり、そのまわりを、秒速297000キロメートルの速さで陰電子が回っています。しかし、あらゆる物質の中にある無限といってもよいほど多くの原子の中でこれほどの速さで電子が飛び回っていても、それがすべて一定の秩序を保っているのでお互いにつきあたるようなこともなく、外見上は静かな存在を続けています。ところがその原子核に外から刺激を与えてこのエネルギーの秩序をくずすと、原子爆弾のようなおそろしい破壊力を生むのです。

 以上、簡単に見ただけでもうかがえる精巧な自然界の秩序は、時計の場合に考えた同じ理由から、すばらしい知恵を持ったものが定めたに違いないとわかります。つまり、宇宙のあらゆるもの、あるいはその内にある原子や電子の秩序を定めたのはこういったものにたよらない、宇宙から独立して存在するものであり、それが神なのであります。

 科学はいろんな迷信がまちがっていることを証明しますが、同じ科学は、天地万物の創造主である神の力をはっきりとあらわしています。

(つづく)